額装された英国アンティーク版画。
英国のアンティークフェアで手に入れた、フレーミングされた版画。
堂々たる石造りの大きな城が、陰影も美しく、繊細に表現されています。
タイトルは「CASTLE FRASER, ABERDEENSHIRE」。
「CASTLE FRASER」とは、スコットランドのアバディーンシャー地方にあるフレイザー城のこと。1575年から第6代フレイザー家当主「Michael Fraser/マイケル フレイザー」によって61年をかけて建造された城は、スコットランドを代表する建築物の1つで、この種の城としては最大級といわれています。1976年にはナショナルトラストに寄贈され、現在でも多くの観光客が訪れますが、英国の古い建造物にありがちな幽霊が出る城としても有名だとか。
さて、版画の由来を調べてみましょう。
画の下、両端には以下の文字がみられます。
Drawn by J.P.Neale
Engraved by W.Deeble
「J.P.Neale」とは「John Preston Neale/ジョン・プレストン・ニール(1780?1847) 」のこと。建築物と風景を主として描いた英国の芸術家です。
代表作は、「The Views of the seats, Mansions, Castles, etc. of Noblemen and Gentlemen in England, Wales, Scotland and Ireland 」。
1819年から1823年の間に全6巻で出版されました。
また、「W.Deeble」とは「William Deeble/ウィリアム・ディーブル(1791?1861) 」のこと。18世紀半ばにアイルランドのコークで活躍したengraver/彫刻師です。
つまりジョン・プレストン・ニールが原画を描き、ウィリアム・ディーブルが版を彫刻した、ということになります。
そしてこの版画は、 先述の1824年発刊「The Views of the seats, Mansions, Castles, etc. of Noblemen and Gentlemen in England, Wales, Scotland and Ireland 」の206ページの挿絵であることがわかりました。
おそらく後年、本が傷んでしまったなどの理由でページをばらして、フレーミングしたのではないかと思われます。
北の港町、アバディーンから内陸に少し入ったところに佇む、石造りのフレイザー城。
その歴史へ想いを馳せながら、眺めてみてはいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代(プリント):c.1824年
◆素材:紙、木、ガラス、他
◆サイズ(外寸):幅約27.3cm 高さ約23.2cm 厚み(吊り金具以外)約1.4cm
◆重量:503g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や傷み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A