英国買付ヴィンテージ、フレーム入りミニアチュール油彩。
ミニアチュール、ご存じでしょうか。
「ミニアチュール/miniature」とは、もともとは古代・中世の絵付き写本に収録された挿絵のこと。言葉は古代ローマで用いられた朱色の顔料ミニウム/minium(鉛丹)に由来するという説と、「より小さい」を意味するラテン語ミヌスに由来するとの説があります。後に小箱やアクセサリー等の装飾として描いた緻密で小さな絵もそう呼ばれるようになり、現在では単に小さな絵のこともさすようになっています。
さて、今回ご紹介するのは、英国のアンティークフェアで手に入れた、フレーム外寸がわずか12cm角強の小さな絵。充分にミニアチュールといえると思います。
モチーフはキツネ狩り。
薄曇りの空のもと、緩やかな丘が続く開けた場所で、赤いジャケットを着て馬に乗る男性。足元には猟犬が三匹付き従い、男性はその犬たちを振り返りつつ歩みを進めております。
サインから、20世紀半ばから後半に活動していたアメリカ人の女性アーティスト、Kay Grayのものであると思われます。主としてミニアチュールを製作し、モチーフは植物、動物、そしてこのような狐狩りの様子などが多く描かれており、市場では1950-1970年代頃にかけての作品が散見されます。アメリカ、そし英国で多く流通しており、想像ではございますが英国での活動が長かったのかもしれません。正確な生年月日や出身地、現時点で活動されているのか、ご存命かどうかはわかりませんでした。
貴族の社交の大切な一場面であったキツネ狩りは、11月の第1月曜日から始まると決まっており、「キツネを銃で撃つ狩り」というよりは、広大な田園を犬と共に馬で駆け廻ることを愉しむスポーツであったといいます。(最終的にキツネは犬が噛み殺します)現在は禁止されていますが、イングランドでは2005年までは合法的に行われていました。
今は無きかつての習慣を振り返りつつ、小さな画面に広がる世界を眺め、オリジナルの筆致を堪能する。
小さくてもお愉しみの要素が詰まったヴィンテージアイテムを是非ご鑑賞ください。
◆England買付/アメリカ人アーティスト作品
◆推定製造年代:c.1950-1960年代頃
◆素材:紙、木、他
◆サイズ:約12.7×12.7cm 厚み(金具以外)約1.6cm
◆重量:86g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*フレームにガラスは嵌っておりません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A