英国アンティーク、トリンケットボックス。
英国の南部で行われていたアンティークフェア。
沢山のストールが並ぶなかで、上品な白髪のレディから譲っていただいた小箱をご紹介いたします。
シックな黒い木で作られた優雅な小箱。派手な飾りはないものの、巧みな曲線遣いと材の美しさを存分に引き出した匠の技が印象的な逸品です。
蓋をあければ、クローム色のシルクが貼られており、ジュエリーなど大切なものを仕舞っていたことを伺わせます。木材は恐らく「ebony/エボニー/黒檀」と思われます。
銘木のひとつ、黒檀はインドやアフリカなどで自生する南洋材。英国をはじめヨーロッパでは自生しない木です。
黒く艶めく美しい材はヨーロッパでは大変貴重とされ、多くの最高級家具や贅沢な小物などが製作されてきました。
フランス、ヴェルサイユ宮殿ではルイ4世のの家具職人、Andre Charles Boulle/アンドレ・シャルル・ブール(1642?1732)が作り出す、鼈甲と銅板の象嵌技術で彩られた黒檀の家具が来訪者を驚嘆させていたといいます。
また、憧れはあるがなかなか手に入らない・・・そんな需要にこたえ、通常の木材を黒く塗ることを「エボナイズド」とし、その手法でも多くの良い家具が作られました。
そんな憧れの材、黒檀。
今回ご紹介する木箱は、販売していたレディの言葉、そしてその杢目と質感などから、まず間違いなくその黒檀であると思われますので、そのようにご紹介させていただきます。作られた時代は古く、19世紀後半ヴィクトリア時代と推測いたします。
触れれば手に優しく馴染む木肌と、艶めく杢目はいつまでも眺め、触れていたくなる誘惑にかられます。
大切で小さな物を仕舞うのに最適な美しい箱。英国アンティークの稀有なひとしなを是非ご堪能ください。
◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:木(おそらく黒檀)
◆サイズ(外寸):幅約16cm 奥行き約8.5cm 高さ約4.8cm
◆サイズ(内寸):約13×6(最大部分) 深さ約2.3cm
◆重量:243g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*開閉はスムーズで、蓋はほぼ直立して留まります。開閉の為の鍵やラッチなどの金物はございません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A