英国アンティーク、ガラスのディッシュオンスタンド。
英国の大きなアンティークフェアで手に入れた脚付きの透明ガラスの器。
シンプルながらも縁取りのデザインが可憐な佳品ですが、出色はダイヤモンドマークがしっかりと読み取れること。
ダイヤモンドマーク(もしくはダイヤモンドレジストレーションマーク、カイトマーク)とは、英国ヴィクトリア時代において使用されたデザイン登録の刻印のことです。
1835年に国会でこの登録の議題があがり、7年後の1842年から実用化され、1883年まで使われました。その後はもっとシンプルなレジストレーションナンバーとなります。
ダイヤモンドマークの特徴としては、菱形をしており中央に「Rd(dにはアンダーバー)/レジストレーション」の文字、トップには円形が乗っていて「Class of Material used/材の種類」が数字で表されています。ちなみに「1=金属」、「3=ガラス」などとなります。
その下のレイアウトは1845-1867年と1868年から1883年では異なります。今回のお品物に当てはまる1868年から1883年では、円形の下の数字は日付、菱形の向かって右のアルファベットが年、下が月、左が「bundle/梱包(ロット)」となります。どのアルファベットがどの月日を表すかは、対応表が出回っておりますのでそちらを参照いたしました。
以上の事から、このガラス器が登録されたのは1868年1月13日となります。デザイン登録以降、3年間はその登録業者専有のものとなり、似た物を作ると罰金が科せられたといいます。3年間・・・やや短いような気がしますが、それだけ次々と新しいものが出来ていた時代ということなにかもしれません。
デザイン登録が1868年1月13日ですので、おそらくその日以降、その後数年の間に作られた品物なのではないかと推測いたします。それにしても、その後のレジストレーションナンバーは年だけになりますし、シルバーのホールマークも年のみの登録となります。月日まで登録し、製品に刻印するシステムは、アンティークにおいて私は他を知りません。英国ヴィクトリアンという時代の特殊さを垣間見るような気がいたします。
小ぶりでシンプルなディッシュオンスタンドは、フルーツやお菓子などをちょっと乗せるのにぴったり。さぞ、お茶の時間に重宝されたのではないでしょうか。
遠いヴィクトリア時代の英国からやってきた、透明な器。
貴方のティータイムに是非お役立てください。
◆England
◆推定製造年代:c.1868年1月13日以降数年の間
◆素材:ガラス
◆サイズ:直径約13.8cm 高さ約9.2cm
◆重量:318g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、気泡やスジ等がみられます。ワレやヒビはございません。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A