英国アンティーク、ケース入り眼鏡。
コンパクトで洒落たケースに入った、細いフレームの眼鏡。
まず目に入るのは、黒ベースにくすんだゴールドで描かれた文様が美しい眼鏡ケース。
この形のケースはヴィクトリアンからエドワーディアンにかけて、眼鏡ケースのひとつの定番であり、様々な意匠で作られてきました。
レザーで作られたものも多いのですが、今回ご紹介するお品物は色味と質感からパピエマシェなのではないかと思います。
Papie Mache/パピエマシェ(マッシュ)とは紙やパルプ、時には布を細かくし、水、膠、塩などが加え、型に入れて圧縮し形を作る製法のこと。
古くからある技法ですが、ヨーロッパでは18世紀初頭から盛んになり、はじめは内装材における飾りとしての石膏や彫木などの代替品として発達しました。
様々な形をつくれることから、皿やトレイ、雑貨、更には小さめの家具などへ用途は広がり、東洋趣味の流行から、漆を模したラッカー塗りで表面を覆い、黒や赤、ゴールドで彩色されたうえに象嵌やペインティングで豪華な意匠を施されたものが多く生産されました。
そのパピエマシェで構造体を作り、パピエマシェ定番のブラック&ゴールドで装飾を施し、内張にベルベットを貼った眼鏡ケース。
そして納められた眼鏡は小さめで華奢、細いフレームはシンプル極まりなく、それ故に用の美を感じさせる美しいものです。
実際にかけてみましたが、軽めの老眼鏡と思われます。
私としては、かなり心地良く細かい字を読むことができました・・。
もともとこのケースに納められていたのかどうか確証はございませんが、かなりぴったりした納まり具合から見てオリジナルと申し上げてよろしいかと思います。
ケース、そして眼鏡共に、19世紀後半から20世紀初頭、ヴィクトリアンからエドワーディアンにかけてのお品物と推測いたします。
ケースには多少の傷みはございますが、蓋の開閉はスムーズで、まだまだ十分にご使用いただけるかと思います。
細身のケースはポケットにちょうど納まり、携帯に便利。
少しばかりお年を召した紳士淑女が、新聞を読む時にさりげなく取り出して使っている光景が目に浮かびます。
これからは、貴方のポケットに。
古くお洒落なアイテムで、毎日の生活をより愉しいものにしてみてはいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1890-1910年代頃
◆素材:、金属、ガラス、他
◆ケースサイズ:約16.4×3.4cm 厚み約1.8cm
◆眼鏡全体サイズ:画像をご参照ください。
◆楕円形レンズの1個の大きさ:約3.5×2.7cm
◆ケース重量:33g
◆眼鏡重量:10g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*片方のレンズにはごくごくわずかな欠けがみられます。これ以上広がるものではないので、このままのご紹介とさせていただきます。
*実際に掛けてみると、欠けはほぼ視界に入りません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A