英国アンティーク、ウィリアム・クーパー詩集。
しっとりしたフルカーフバインディングの古い本。
カーフは赤みがかったブラウンで、箔押しが施され、高貴な雰囲気を持っています。
表紙は縁飾りのみですが、背表紙のデザインの美しさ、そして見返しに施されたマーブル調の意匠が凝っていて、さぞ高級品であったことを伺わせます。
タイトルと発行人は以下の通り。
POEMS
BY
WILLIAM COWOER,
NEW EDITION
LONDON,
Published by J.Bumpus, 6 Lower, Holborn, March 3rd,
1818
William Cowper/ウィリアム・クーパー(1731-1800)。
1731年、イングランド南部、ハートフォードシャーに牧師の子として生まれ、子供のころから神経過敏で何度も自殺未遂を繰り返しました。
1765年からアンウィン牧師 (Morley Unwin) の家に寄宿し、牧師の死後、未亡人のメアリー (Mary Unwin) と生涯一緒に暮らすことになります。福音主義派牧師ニュートン (John Newton) の影響を受け、1779年には共同で「Olney Hymns/オウルニィの讃美歌集」(オウルニィは当時住んでいた地名)を執筆。その後執筆活動は続き、1782年に最初の詩集を出版します。時代的に産業革命のただ中にありながら自然美をうたい、英国を代表するロマン主義の詩人として評価されています。
詩作は多くありますが、名言として有名なのは以下の言葉。
God made the country, and man made the town.
神は田園を作り、人は都会を作った。
自然を愛するクーパーらしい言葉です。
発行はロンドン、ホルボーンにあった「J.Bumpus」。John Bumpus(1790 before-1832)によって運営されていたパブリッシャーであり、ブックセラーです。
参考:ブリティッシュミュージアム サイト「John Bumpus」の頁
https://www.britishmuseum.org/collection/term/BIOG184269
クーパーが亡くなったのが1800年の春ですので、その13年後、3月3日に発刊された物の様です。
今から約200年前、ロンドン、ホルボーンで作られた18世紀の詩人の本。時代を感じさせる装丁、活版印刷の文字の凹み、挿絵の石版画の奥行き。どれもが一体となって古書の味わいを深めております。
貴方の書棚のマスコットとして加えていただきたく、ご紹介いたします。
◆England
◆推定製造年代:c.1818年
◆素材:紙、革、他
◆サイズ:約10.5×16cm 厚み約2.8cm
◆重量:380g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や書き込み、傷み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A