英国アンティーク、箱入りドラフツ駒セット。
ドラフツ(Draughts)とは、アメリカではチェッカー(checkers)とよばれるボードゲームの一種。
縦横8マスのチェスボードを用いるものと、9マス、10マスの独自のボードを用いるものがありますが、使用するのは黒マスのみ。そのため、黒マスのみに数字がふってあるボードもございます。
ドラフツの歴史は、12世紀の南フランスでチェスの盤にバックギャモンの駒を並べてアルケルケをやったところから始まったと言われています。
アルケルケは、5×5の盤に白石と黒石を12個ずつ並べ、相手の石を飛び 越すことで取れ、たくさん取った方の勝ちというスペインのゲーム。
そのスペインにはイスラム教徒がもたらしたと言われ、そのルーツは、古代エジプトの方形盤ゲームにあるとも言われています。
英国においては、日本よりははるかに多くの人が愉しむというドラフツ。ごく身近にあるチェスのボードとバックギャモンの駒をつかってプレイすることができるからでしょうか。
かつてドラフツ(チェッカー)の世界チャンピオンであったアメリカの故Tinsley博士は 「チェスは海のように広いが、チェッカーは 井戸のように深い。」と言って、その知的ゲーム性を最高度に評価したといいます。
今回ご紹介するのは、そのドラフツ駒セット。オリジナルの箱入りです。
アンティークの買い付けの際に、英国で比較的よく見かけるボードゲームは、チェスボードが半分に折れるようになっていて、内部に駒が収納できるタイプです。
外側がチェス(ドラフツ)用、内側がバックギャモン用となっており、36ピースのチェス駒と30ピースのバックギャモンの駒が入っている、というもの。
形状的にドラフツの駒は、バックギャモンの駒と共用できますし(駒はバックギャモンが30、ドラフツが24必要)、ボードはチェスと共用できるので、上記のセットがあればチェス、バックギャモン、ドラフツが楽しめるのです。
そのせいでしょうか、チェス駒セットのみの箱入りはよくみかけますが、ドラフツ駒セットのみの箱入りは今まで見たことがありませんでした。
珍しさと、ラベルのクールなデザインに惹かれ、早速手に入れてしまいました。
チェス駒のことを英国では「チェスメン/Chessmen」と呼びますが、ドラフツの駒のこともやはり「ドラフツメン/Draughtsmen」と呼ぶのだなあ、と妙に感心しつつ・・・。
コンパクトな木箱にぴっちりと納まったドラフツの駒。
整然とした端正な美しさを持っています。
チェスボードをお持ちであるならば、ここはひとつドラフツも試してみてはいかがでしょうか。その際は、深い深い井戸に嵌り、溺れないようにどうかお気を付けくださいませ。
◆England
◆推定製造年代:c.1930-1950年代頃
◆素材:木
◆箱サイズ:幅約14.5cm 奥行き約11cm 高さ約2.8cm
◆駒サイズ:直径約3.2cm 厚み約0.7cm
◆総重量:207g
◆在庫数:1セット(駒24個と箱)のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、箱底面には塗装の汚れ等がみられます。
*駒には一部欠けや汚れ、書き込み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A