英国アンティーク、スターリングシルバーハンドルの拡大鏡。
拡大鏡はどんな時に使いますか?
細かな文字を読むため。小さなものを観察するため。よりじっくりと対象物を知るため。
私たちの「知る」欲求のためにある拡大鏡は、いかにも人間らしくあるためのツールであるといえるでしょう。
さて、今回ご紹介する拡大鏡は、格調の高さを感じさせるネオクラシカル様式のハンドルを持っています。
ボトム部分に浮き彫りにされた壺はネオクラシカル様式では定番のモチーフであり、「生命の泉」を表すとされているものです。
クラシカルでありながら伸びやかなデザインは、シルバーの質感と相まって優雅な雰囲気に満ちています。
ハンドル部分には両面にホールマークが刻まれています。
王冠のマークは、シェフィールドのアセイオフィスのマーク。ライオンパサントの隣のデイト・レターは飾り文字の「Y」は1916年。シールドに「T B & S」のイニシャルがあるのは、シェフィールドのシルバースミス「Thomas Bradbury & Sons」のメーカーズマークです。
「Thomas Bradbury & Son」とは、18世紀に由来をもつシェフィールドのシルバースミス。もともとはMatthew Fenton、Richard Creswick、William Watsonによって「Fenton, Creswick & Co」としてスタートしました。後に経営者の交代などにより「Fenton, Creswick, Oakes & Co」、「Watson & Co」と名前を変えつつ「Thomas Bradbury & Son」となったのが1831年。その後「Thomas Bradbury & Sons Ltd 」として1943年まで営業は続きました。
今回のお品物は「Thomas Bradbury & Sons Ltd 」だった時、1916年にシェフィールドで認可を受けたものであるということになります。
なお、レンズ部分は後年に付け替えられたものであると思われます。
英国アンティークの拡大鏡はこのようにハンドルは活かしながら、傷つきがちなレンズ部分のみ付け替えられているものがほとんど。金属製のレンズ枠は太いものもありますが、このお品物はごく細いレンズ枠で仕上げられています。直径約5cmのレンズはコンディションもよく、傷はほとんど見えませんので、十分実用にお使いいただけることと思います。
全体長さ約14.3cmですので、握りやすく扱いやすい頃合いのサイズ。
優雅なハンドルを愉しみつつ、お傍に置いていただくのにちょうど良いかと思います。
エデンの園、生命の樹の下から湧くという生命の泉。その水を飲めば永遠の若さが得られるという伝説の泉のイメージは、世界中の不老不死伝説となって今に至ります。知恵の実を(多分)食べてしまった私たちにとっては、遥か遠い憧れの存在・・・。
そんな世界の伝説をぼんやりと夢想しつつ、必要な知恵の為に、日々拡大鏡を使ってみてはいかがでしょうか。
◆England
◆Sheffield
◆Thomas Bradbury & Son
◆推定製造年代:c.1916年
◆素材:スターリングシルバー、ガラス、金属
◆サイズ:全体長さ約14.3cm レンズ部分直径約5cm
◆重量:36g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A