英国アンティーク、真鍮製のドラゴンとハープのオブジェ。
変わったピースを手に入れました。
ずっしり重い真鍮製。
高さは20cm強の小さなハープの中に、ドラゴンが閉じ込められている・・・もしくは棲んでいるようなひとしな。
いったいこれは何なのでしょうか。
販売していたディーラーも、用途については何の確証も無いようでした。
「Doorstop? Desktop Paperweight...?」
コメントとしてはそのくらいの情報。年代は状態からして1930年代くらいではないか、とのこと。
はい、私もそう思います。ひょっとしてもう少し古いかもしれません。
そして、使用用途についてはやはりよくわかりません・・・・。
ドアストップにしては安定感が無く、ペーパーウェイトにしては大きすぎるように思えます。
なにかのパーツの一部かとも思いましたが、どこにもネジ穴やそれらしき跡もなく、初めからこの個体が完成形として製造されたように見えます。
つまり、アートピース。
ただ観賞するためのオブジェ。
そんな存在なのではないでしょうか。
正直、使用用途がわからずとも、一目見たときから手に入れる意思は固まっておりました。
それほどに珍しく、そして魅力的な品物です。
ドラゴンといえば、キリスト教でいえば悪の象徴の幻獣。
一方で最強の幻獣として力の証であり、その力を我が物にしたいという強者の象徴でもあります。
ウェールズの国の象徴でもあり、ウェールズの人々は自らを「ドラゴン=ハート」を持つ国民として誇りをもっています。
そしてハープといえば、アイルランドの国章。
古代ケルトの人々が、アイルランドに移住したといわれる紀元前6~7年前から、吟遊詩人はハープに似た楽器を抱え歌っていたといわれています。
その後ハープは様々な形で発展しますが、床に置いて演奏する大きなハープをグランドハープというのに対し、アイルランドで発展してきたハープの事をアイリッシュハープ といい、小型で木製、軽量なのが特徴となっています。
現在でもパブで人々が集まり、音楽を演奏するときにかかせないアイリッシュハープは、アイルランドの人々の心に深く根付いた国民的楽器であるといえるでしょう。
つまり、ドラゴンとハープはウェールズとアイルランドの象徴なのです。
セントジョージ海峡を挟んで向かい合う2つの国(ウェールズは既にUKの一部ですがあえて国と表記します)は、昔から船の行き来もあり、繋がりは深かったことでしょう。
これは想像ではありますが、今回ご紹介するお品物は、両国の繋がりの象徴なのではないでしょうか。
例えば共同事業、例えば結婚。
そんな結びつきのイベントを記念するために、特別につくられたもののような気がいたします。
邪悪な顔をしたドラゴンは、ハープの中で身体を立ち上げ、妙に居心地がよさそうにも見えます。
ふたつの国が見事に溶け合った美しきアートピースを、貴方のものとしてみてはいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1930年代頃
◆素材:真鍮
◆全体サイズ:幅約12cm 奥行き約3.7cm 高さ約21.5cm
◆接地面サイズ:約7.3×3.7cm
◆重量:925g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆や変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*真横からみると、わずかに傾きがあります。通常の見方ではほとんど気づかないくらいです。
*安定して自立します。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A