英国アンティーク、レターオープナー。
英国のマーケットで手に入れた、小さなレターオープナー。
トップには弦楽器を弾いている猫がおり、その下には以下の文字が刻まれています。
CAT & FIDDLE
「fiddle/フィドル」とは、ヴァイオリンのこと。
「ヴァイオリン」という言葉がイタリア語から派生した言葉であるのに対し「フィドル」は英語。
もちろん英国でも「ヴァイオリン」という言葉を使いますが、「フィドル」は民族音楽や民謡などの演奏に使われるときそう呼ばれたり、俗語でちょっとふざけた時に使う言葉でもあるようです。
「猫とフィドル」で有名なのは、ナーサリーライム(マザーグース)のこの詩でしょう。
題名は「Hey, diddle, diddle」。
Hey, diddle, diddle,
The cat and the fiddle,
The cow jumped over the moon.
The little dog laughed
To see such sport,
And the dish ran away with the spoon.
ディドゥル、ディドゥル
ネコとフィドル
雌牛が月を飛び超えた
それ見て子犬が大笑い
お皿がお匙と逃げ出した
(日本語訳には諸説ございます)
1行目の「diddle」には「だます」や「上下に動かす(それから派生してちょっと大人の意味もあります)」等の意味がありますが、ここでは、単なるはやし言葉と考えられることが多いようです。
その後の意味は全く不明。
ナーサリーライムの詩のなかでも、とびぬけてナンセンスだといわれるこの詩は、1765年頃に印刷物に掲載されたといいます。
「diddle」と「fiddle」、「moon」と「spoon」などが韻を踏んでいて、口ずさめばなんとなく楽しくなる・・・ような気がいたします。
そんな背景からか、猫とフィドルのモチーフは英国では時々みかけることができ、同名のパブなどもあるようです。
今回ご紹介するレターオープナーも、英国では「ああ。猫とフィドルね」とすんなり受けいれられるアイテムであると思われます。
全長はわずか8.7cmと、レターオープナーとしてはかなり小さめ。
事務手続き的な大量の開封作業にはむいておりませんが、ご家庭に届く一通二通の封書をゆっくりと開封するのには、十分な役割を果たしてくれます。
手紙を開けるたび、ナーサリーライムの詩を口ずさんでしまいそうな、小さなレターオープナー。
貴方のデスクに1本、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1930年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:長さ約8.7cm 幅約2.2cm 厚み約0.2-0.3cm
◆重量:16g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A