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Tuesday

バーミンガムのペン先で何を書こうか / Vintage Wooden Shaft Dip Pen with Nib "GEO.W.HUGHES"

 英国ヴィンテージ、ディップペン。














古くから人とともにあったペン。


古代エジプトでは葦の茎がつかわれ、古代ローマ時代では青銅製のペンが使われていたといいます。

中世ヨーロッパで代表的なものは羽ペンでしょう。


金属ペンは18世紀の中頃、英国とフランスで作られましたが、いずれも欠点が多く普及までには至りませんでした。

英国ではその後、両者をヒントに鋼鉄ペンが作られたのですが、価格が非常に高く一般向きではなかったのです。

その後、改良を加えて機械でペン先の大量生産を行うことに成功。1820年以降、大層流通し、最も重宝で実用性の高い記録用として、広く一般に使用されることになりました。


さて、今回ご紹介するのは、そんな背景をもつ「つけペン」です。


年季の入った木製のペン軸。ペン軸には銘はございません。

かなり錆が浮いた部分に取り付けられたペン先には、以下の文字がみられます。


GEO.W.HUGHES 


GEO.W.HUGHES/ジョージ.W.ヒューズとは、1850年代にイングランド、バーミンガムで創業した会社。

主としてペンとnib(ペン先)を生産しており、1893年にはより大きな工場へ移っています。

売り先は国内はもちろん海外にも広く輸出されており、日本にも輸出されていました。

その後万年筆が台頭し、1960年代頃にはペン先は生産されなくなったようです。



このペン先は、そんなジョージ.W.ヒューズのお品物。

タイプとしてはVent Holeがない「beaked nib」で、木製の軸からすんなり取り外しができます。



このペン先がどのくらい使われてきたのかは不明。

正直、ペン先は消耗品であり、どのくらい書けるのかは気になるところです。


試しに少しだけインクで文字を書いてみました。

使用したインクは現行品のWinsor & Mewton 、BLACKです。


ペン先は柔らかめで、少し力を入れるとかなりぽったりとしたインク溜まりができます。

おろしたてとどのくらい書き心地が違うのかは不明ですが、個人的感想としてはまだ十分ご使用いただけるのではないかと思いました。


年代としてはペン先はおそらく1950-1960年代頃、ペン軸はもっと古い物であると思われます。



歳月を経て柔らかな手触りとなった木製の軸。

そこに取り付けられたバーミンガムの老舗のペン先は、金色に輝きインクをつけてもらうのを待っているよう。



必要情報はほとんどキーボードで文字をうつ時代。

手書きの文字は、本当に書きたい時に書く贅沢なものとなったような気がします。


だからこそ、より貴方らしい文字を書くために、是非使ってみていただきたいヴィンテージアイテムです。




◆England

◆推定製造年代(ペン先):c.1950-1960年代頃

◆素材:木・金属

◆ペン先装着時サイズ:全長約14.8cm

◆重量:4g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆や変色、材のカケ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*ペン先は多少使用感がございます。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A